2020年7月場所個別評価&9月場所に向けて 貴景勝

2020年11月8日

東大関 貴景勝 8勝4敗3休

 7月場所は8勝4敗3休という成績だった。連勝スタートも3日目に小結隠岐の海に敗れて初黒星。そして6日目、8日目も敗れ、前半戦は5勝3敗で折り返した。カド番ということを考えれば苦しい星勘定になった。役力士とは8日目終了時点で1人としか対戦しておらず、後半戦に向けて厳しい戦いが予想された。しかし後半戦は連勝し、11日目は関脇御嶽海を押し出しで破って勝ち越しを決め、カド番を脱出した。そして左膝を痛めたということで12日目から休場した。師匠の千賀ノ浦親方によると8日目から痛みがあったみたいだ。大関として勝ち越してカド番を脱出してからの休場なので最低限の役割は果たしたと言える。本人的にも我慢の限界だったようである。

 内容に関しては押し込めず、引きや叩きに頼る相撲が目立った。何より立ち合いで押し込めず、相手の陣地で相撲が取れていない。また物言いがつく相撲が2番あった。いずれも貴景勝の勝ちとなったが9日目の炎鵬戦は特に際どく、見方によっては炎鵬の勝ちにも見える微妙な一番だった。

 負けた相撲に関しては3日目の隠岐の海戦は立ち合いから相手を押し込むも押し切れず、手繰ったものの押し返され、そのまま押し倒された。6日目の霧馬山戦は前に出るも土俵際で左に回り込まれ、左廻しを取られると一気に寄り切られた。8日目の北勝富士戦は立ち合いで低く当たることを意識したようだが頭が低すぎ、そこを叩き込まれた。7月場所の苦しい土俵を象徴するような内容だった。

 しかし大関とはいえ、左膝を痛めている中で9日目からの3日間は気力を振り絞ってよく頑張ったと思う。勝ち越した11日目の御嶽海戦は立ち合いでぶちかまし、そのままの勢いで一気に押し出した。しかし左膝は悲鳴を上げ、戦う気力も残っていなかった。

 9月場所に関してだが5月場所が中止となっていただけに休場という事実は重い。おそらく膝の痛みは慢性的なものと思われる。今後は大関の地位を守る土俵が続きそうだ。そして8月30日に元大関北天佑の次女で元モデルの千葉有希奈さんと婚約したことを発表した。相撲界のことを肌で感じ取って理解していると思うので心強い限りである。また古くからの相撲ファンにとっては本当におめでたいニュースである。婚約発表したことで気持ちを新たにして頑張って欲しい。