2022年5月場所個別評価 豊昇龍

 今場所は8勝7敗で勝ち越した。前半戦は上位力士との対戦が多かったが5勝3敗で折り返した。また2日目は大関御嶽海を押し出しで破り、対御嶽海戦初勝利となった。後半戦は一進一退の土俵となったが14日目は碧山を送り出しで破り、勝ち越しを決めた。

 小結2場所目であり、先場所も8勝だったが今場所は8勝でもその内容は全く違った。先場所は押し込まれての逆転勝ちが目立ったが、今場所は前に出て勝つ相撲が多かった。体重が142キロまで増え、押されにくくなったというのもあるかもしれない。

 印象に残ったのは負けはしたものの、4日目の貴景勝戦である。貴景勝のぶちかましに突き押しで応戦し、貴景勝を後退させた。その後貴景勝の左からの突き落としで土俵を割ったが、押し負けなかったという意味で見応えがあった。先場所は土俵際の逆転の掬い投げで勝ちはしたものの、立ち合いから電車道で押し込まれており、好内容とは言えなかった。また貴景勝のぶちかましを受け止め、押し返したという点では力を付けてきているのは確かである。また後半戦は平幕力士3人に負けたのは少し残念だったが、前半戦のような相撲がコンスタントに取れるようになれば2桁勝利も十分可能である。また来場所以降更に強くなりそうな予感をさせる相撲内容だった。

 来場所は小結に据え置きとなりそうだが、目指すは2桁勝利である。また結果だけでなく、もっと前に出て勝つ相撲を増やすなど、2桁勝利に相応しい内容も求めたい。そして大関候補筆頭の若隆景がもたつくようなことがあれば豊昇龍が先に上がる可能性もある。年齢は23歳と若く、大関に上がるようなら世代交代が一気に進むことも十分考えられる。その意味でも今後注目していきたい。着実に力を付けてきており、どこまで強くなるか楽しみである。