今年の大関候補2024 大の里 その1

・去年1年に関して

 去年の5月場所に幕下10枚目格付出でデビューした。5月場所は6勝1敗で終えると7月場所は東幕下3枚目で4勝3敗と勝ち越し、9月場所での新十両が場所後の番付編成会議で決まった。そして9月場所では2016年5月場所の佐藤、後の貴景勝以来7人目となる新十両力士のストレート勝ち越しを決めた。また優勝は逃したものの12勝3敗の好成績で場所を終えた。翌11月場所も相手を圧倒し、12勝を記録した。そして1月場所は西前頭15枚目となり、新入幕となった。

 身長193センチ、体重175キロの恵まれた体格をしており、朝乃山よりも体が一回り大きいという印象である。相撲は突き・押しと右四つ・寄りを得意としているが、現状では立ち合いの破壊力が凄いので形にこだわらず、そのまま相手を土俵の外に運んでいるという状況である。またデビュー前に高安が出稽古に来て申し合いをしたみたいだ。そしてその結果は序盤はほぼ互角であり、稽古が進むにつれてスタミナの差が出てきて、高安が勝っていたようである。申し合いの後高安は対戦相手として意識しなければいけないと語っていた。よって既に平幕上位でも取れるくらいの能力はあると言っていいと思う。

・課題

 大学時代はアマチュア横綱二連覇の実績があるが、身体能力の高さで勝っている印象があり、相撲の完成度は高くない。逆を言えばそれだけ伸びしろがたくさんあるということである。相撲の型は今後本場所の土俵で経験を重ねる中で作られていきそうである。

 課題は二つ挙げられる。まずは立ち合いの当たりである。今でも立ち合いの当たりは強いのだが、持ち味は二の矢の当たりである。二の矢が強いので対戦相手が一気に後退し、そのまま土俵を割るケースが見られる。二の矢の当たりの強さは生まれ持った才能であり、大の里の武器である。一方立ち合いの当たりは厳しく言えば強く当たれていない時もあり、当たりの強化と同時に安定感が求められる。もう一つは腰高の部分である。二所一門の連合稽古で玉鷲から指摘されていたようだが、寄っていく時に腰高になることが時々ある。今は能力の違いで勝っているが、今後は対戦相手が強くなるのでより強く意識したいところだ。いずれの課題も本場所の土俵以上に稽古場から強く意識することが大切である。そして稽古場での稽古が将来を大きく左右しそうな気がする。