目指すは三代目若乃花! 安青錦 私が観た印象
強く印象に残ったのが2024年1月場所、序二段の優勝決定戦の千代大光戦である。当たってすぐに千代大光が左へ動いた。しかし低い重心から右を差し、左も廻しを取ると一気に寄り切った。圧勝の相撲内容だったが、一番光ったのが体を寄せるスピードの速さである。密着されたら相手は当然何もできなくなる。また体を寄せる速さは強い力士の条件の一つである。以前でいえば元大関・貴景勝が、そして現役でいえば豊昇龍や大の里が当てはまる。大抵の力士は立ち合いは当たれても二の矢の攻めが甘くなる。また二の矢の攻めが鋭い力士は少なく、これができる力士は大きなアドバンテージとなる。安青錦も備えており、強くなる要素を持っているのは確かである。
三段目以降は優勝こそしていないものの、十両昇進まではいずれも6番勝っており、内容的にも圧倒していた。また時に負けることもあるのが相撲であり、問題ではない。
そしてほとんどの力士が幕下上位の番付で苦労するものである。しかし力の違いを見せつけ、僅か1場所で通過した。過去を見ても一気に駆け上がる力士はごく少数であり、超大物の可能性が高い。十両昇進後も2場所連続二桁勝利であり、勝ち越しが続いている。おそらく平幕上位の番付までは負け越し知らずで上がっていくものと予想している。
続く
最近のコメント