2026年5月場所個別評価 若ノ勝
今場所は東前頭16枚目であり、新入幕の場所だったが9勝6敗で勝ち越した。白星スタートを切り、序盤は4勝1敗と白星が先行した。しかし翌日から3連敗し、前半戦は4勝4敗で折り返した。そして後半戦は白星を伸ばすと14日目は金峰山を送り出して勝ち越しを決めた。千秋楽は朝白龍に勝ち、白星を伸ばして場所を終えた。
それでは新入幕ということで若ノ勝を紹介したい。若ノ勝は栃木県宇都宮市出身で湊川部屋所属であり、年齢は22歳である。また身長178センチ、体重145キロであり、突き・押しを得意としている。埼玉栄高校では琴栄峰と同級生だった。栃木県出身の新入幕は2019年7月場所の貴源治以来戦後5人目となった。また湊川部屋からは2026年の部屋発足以来初の新入幕力士となる。
内容に関してはモロ手からの突き押し相撲には威力があった。また場所前の稽古で師匠の湊川親方(元大関貴景勝)から「体のキレが悪い。1~2キロ落とした方がいい」という助言があった。そして実践し、体重を1キロ落としたことが序盤の好調の要因のようである。体の動きにキレがあり、相手の動きに対応できていた。
相撲に関しては3日目の竜電戦は突き立てたもののあてがわれて左前廻しを取られた。しかし振りほどいて右からいなすと再び突いて突き出した。取組後は「冷静に出れて良かった。稽古場では、廻しを取られたら何をするかを教えてもらっている」と語った。
5日目の玉鷲戦は玉鷲が対戦を楽しみにしていたようだ。相撲は玉鷲に押し込まれたものの右からいなして体を入れ替えた。そして再度頭からぶちかまして押し出した。取組後玉鷲は「相手の立ち合いが強い。(口の中を切り)クルっと回った時相手の頭が当たって3センチくらい切れた。傷口は舌が入るくらい。でも大丈夫」と語った。取組後は口を押えており、痛そうな表情を浮かべていた。二度目のぶちかましが強かった証拠である。
そして14日目の金峰山戦は突き起こして押し込んだものの突き返され、激しい突き合いの攻防となった。その後金峰山に左前廻しを取られそうになったものの振りほどくと右からいなして横に向かせ、押し出した。取組後は「体が勝手に動いたという感じ。全く覚えていない」と語った。しっかり稽古ができているということである。また負けた相撲に関しては完敗は当たってすぐに左前廻しを取られて寄り切られた佐田の海戦だけであり、幕内でも通用することを示した。
来場所も勝ち越しが期待される。ただ体格は幕内では大きい方とは言えず、体のキレが重要になりそうだ。それでも身長の割には手足が長く、ある程度は守りの相撲も取れると私は見ている。まだまだこれからの力士であり、将来が非常に楽しみである。同部屋には隆の勝がおり、胸を借りてどんどん強くなって欲しい。
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