2026年5月場所個別評価 豊昇龍

 今場所は2敗13休という成績に終わった。初日の高安戦で押さえつけるような上手投げを食った際に右太もも裏を痛めた。取組後はしばらく立ち上がれず、花道では若者頭の肩を借りた後、相撲診療所に直行した。結局「右ハムストリングス損傷で約2週間の安静を要する見込み」という診断書を提出し、2日目から休場した。幸い症状は軽く、場所後の花相撲には参加している。

 高安戦は対戦成績でリードされており、苦手としている。また仕切りの時から高安の挑発に乗ったようにも見え、気合が空回りした印象もある。そして高安が頭を押さえつけたことが肉離れの原因だと思うが高安は挑戦者の立場であり、高安を責めるのは違うと思う。それよりも怪我をする流れを作ってしまった自身の相撲に問題があったと見ている。

 それにしても大の里が初日から休場し、一人横綱として期待していただけに、この結末には正直驚いた。また横綱初優勝の悲願はまたしてもお預けとなった。大の里に加えて安青錦も休場し、本人も今度こそという気持ちで臨んでいたはずである。しかし意気込みが強すぎるほど運気は逃げていくものである。よって横綱としての責任を果たせなかったのは残念だが、一休みのタイミングとしては悪くない。また目に見えない怪我だと本人が頑張ってしまうので、変な言い方だが相撲の神様が休ませてくれたのかもしれない。

 おそらく休場で心身ともにリフレッシュできたと思う。パリ公演にも参加した。それ以外は巡業もないので体調を整えやすい。来場所こそは横綱初優勝といきたい。また現時点では大の里が復調するかは不透明であり、負担が大きくなると思うが頑張って欲しいところだ。