安定感抜群! 狼雅 私が観た印象
外国人で初めて高校横綱のタイトルを獲得しており、入門時から注目していた。そして評判通りの活躍を見せ、各段を一場所で通過して幕下に昇進した。その後幕下でも連続で勝ち越し、2020年3月場所では東幕下8枚目まで番付を上げた。しかしここから苦しんだ。幕下5枚目以内の番付ではなかなか勝ち越せず、十両昇進のチャンスを何度も逃してきた。そして2022年9月場所は西幕下筆頭で4勝3敗で勝ち越し、次の11月場所でようやく十両に昇進した。幕下上位の番付に上がってから約2年での昇進は実績を考えれば意外だった。
しかしやはり実力があり、十両に上がってからは勝ち越しを続けた。そして2023年11月場所で新入幕となった。この場所は狼雅とともに東白龍、美ノ海、北の若も新入幕であり、10年ぶりの新入幕4人ということで話題となった。そして実績や直近の内容から一番期待されたのは狼雅だった。しかし幕内の壁は高く、5勝10敗で負け越した。結局新入幕4人の中で30歳の美ノ海だけが勝ち越した。やはり相撲は実績や力量だけで成績が決まるものではなく、フタを開けてみなければ分からないというのを思い知らされた次第である。
それでも一場所で再入幕を果たしており、その後は幕内に定着した。やはり実力を備えていたのは確かである。
最近ようやく分かってきたことは、実力はあるものの大勝ちするタイプではないということである。四つ相撲が得意だが若隆景のようなスピードがある訳ではない。また体格も大の里、琴櫻、高安ほどは大きくない。よって幕内力士の中に入ると目立たない存在になる。しかし技量は持っており、今後は地力を付けながら少しずつ番付を上げていくと予想している。
続く
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