2023年9月場所を振り返って 優勝争い その2

 9日目は1敗の二人は勝ったものの2敗の四人のうち三人が敗れ、剣翔一人となった。そして10日目は1敗の二人の直接対決となった。二人では優勝は決まらないと協会審判部が判断したのだと思う。それにしても早々と二人を対戦させたのは私的には少し驚いた。

 相撲は高安が左四つ得意、熱海富士が右四つ得意ということで立ち合いから差し手争いとなった。その後高安が組むのを嫌って突き放し、熱海富士を押し込むも熱海富士は右からいなすと頭からぶちかまし、そのまま押し倒した。高安は別にして熱海富士の勢いを象徴するような相撲内容だった。以前は立ち合いの当たりが弱かった。しかし先場所あたりから立ち合いの当たりが鋭くなってきた。しかも年齢は21歳と若く、今が伸び盛りである。確かに高安は大関経験者だが熱海富士は体格に恵まれているだけでなくスピードもあり、その意味では驚きまではない。

 10日目終了時点で1敗は熱海富士で初めて単独トップに立った。2敗は高安一人、そして3敗で貴景勝など5人が追いかける展開となった。

続く