モロ差し速攻! 島津海 来歴その1
今十両で気になっている力士がいる。その名は島津海である。今場所は自己最高位を更新し、西十両3枚目となった。ということで新入幕が見える位置まで番付を上げてきた。それでは島津海を紹介したい。
島津海は鹿児島県西之表市出身で放駒部屋所属であり、年齢は27歳である。身長175センチ、体重162キロであり、モロ差し、寄りを得意としている。
種子島出身であり、相撲が盛んな土地柄だったが中学時代はバスケットボールに打ち込んでいたようである。しかし父親が元大関若嶋津と知り合いだったことから中学3年次の夏に勧誘を受け、相撲未経験ながら中学校卒業と同時に松ヶ根部屋に入門し、2012年3月場所に初土俵を踏んだ。
入門当初は四つ相撲を取っていたが1年で伸び悩み、序二段と三段目を往復する日々が続いた。そんな時に師匠の元若嶋津から「モロ差しを狙え」とアドバイスを受けたことで、番付は三段目の上位まで上がった。その後2016年に入ると元関脇琴錦の相撲を参考に速攻相撲を磨き、同年7月場所で新幕下に昇進した。そして今でもモロ差しと速攻相撲がベースとなっている。その後2017年3月場所は西三段目2枚目まで番付を下げていたが、初日から6連勝するも7番相撲で敗れ、優勝を逃した。この敗戦が本人は相当悔しかったらしく、敗戦を糧にジム通いを始めたようだ。その結果はすぐに表れた。翌5月場所は自己最高位の東幕下29枚目で6勝1敗と大きく勝ち越し、7月場所は幕下上位となる西幕下11枚目まで番付を上げた。しかし場所前の二所ノ関一門の連合稽古で右膝の半月板を損傷し、手術を受けたため全休した。その後一年かけて番付を戻したが、2018年1月場所の3番相撲で右膝を再び痛めたため、場所後に半月板のクリーニング手術を受けた。この影響で翌場所からは2場所連続で全休となった。そして復帰後は少しずつ番付を戻し、2021年1月場所では西幕下4枚目まで番付を上げた。しかし3勝5敗で負け越し、新十両のチャンスを逃した。そして同年5月場所から、師匠の四股名の「島津」と故郷の海にちなんだ「島津海」に改名した。
続く
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