2025年7月場所を振り返って 優勝争い 11日目 一山本ー高安戦と取組編成に関して
11日目。1敗の一山本は高安戦が組まれた。相撲は高安のかち上げに対し一山本は高安の左差しを警戒する立ち合いを見せた。その後突っ張り合いから高安が左を差そうとするも一山本は左へ回り込むなどして左差しを許さず、逆に一山本が高安を土俵際まで押し込んだ。しかし高安は突き放して応戦すると右へ回り込むと同時に右下手を取っての投げで一山本を土俵下に転がした。両者力を出し切っており、好内容だった。
勝った高安はあらゆる相撲が取れるが、左を差せないと分かると相手得意の突っ張りで応じた。最後は力の違いを見せるような投げであり、意地を見せるとともに3敗を守り、優勝争いに踏み止まった。
一方負けた一山本は2敗目となったが前に出る自分の相撲は取れており、内容は悪くなかった。取組後は「いつか追い付かれるとは思っていた」と語っており、想定の範囲内だったみたいだ。気持ちを切り替えて終盤の土俵に臨みたい。
また草野は御嶽海との2敗対決を制し、2敗を守った。そして琴勝峰と安青錦も2敗を守った。よって2敗は安青錦、一山本、草野、琴勝峰の4人となった。そして3敗で大の里、霧島など6人が追いかける展開となった。
2敗力士の4人がいずれも平幕ということで協会審判部は12日目からは、全取組終了後に翌日の取組を決めると明かした。通常は千秋楽を除き、当日の幕内取組が終わる前に翌日の取組を決める。しかし今場所は番付通りではなく、割を崩して対戦させる必要がある。最近は割崩しが頻繁に行われているものの、12日目から全取組終了後に翌日の取組を決めるというのは極めて異例である。そして12日目の取組も、本来なら横綱戦がない西前頭8枚目の一山本が、大の里と当たることになった。
続く
最近のコメント