大鵬の遺伝子を持つ男 王鵬 その1

 2022年1月場所、若元春とともに王鵬が新入幕となった。父は元関脇貴闘力、そして祖父は第48代横綱・大鵬というサラブレッドである。それでは王鵬を紹介したい。

 王鵬は東京都出身で大嶽部屋所属であり、年齢は21歳である。身長191センチ、体重181キロと体格に恵まれており、突き・押しを得意としている。また次男は同部屋の納谷、四男は同部屋の夢道鵬であり、王鵬は三男である。納谷、夢道鵬ともに1月場所の番付は幕下である。ちなみに長男だけはプロレスラーの道を歩んでいる。

 小学校の時から相撲道場に通うと高校は埼玉栄高校へ進学し、相撲部に所属した。そして三年次に国体少年の部の個人と団体の両方で優勝した。その後2017年12月19日に大嶽部屋に入門。四股名は本名と同じ「納谷」となった。初土俵は2018年1月場所であり、同期生には第68代横綱・朝青龍のおいの現・幕内の豊昇龍がいる。

 初土俵の場所は前相撲で3連勝した。そして翌3月場所は序ノ口で7戦全勝優勝を果たすなど序ノ口、序二段、三段目は1場所で通過した。同年9月場所は幕下に上がったが3勝4敗と入門後初めて負け越した。その後は勝ち越したものの4勝3敗が2場所続き、大勝ちまではできなかった。ということで幕下下位でしばらく揉まれると思っていた。しかし2019年3月場所で6勝を挙げると翌5月場所も6勝をマークし、同年7月場所は自己最高位の西幕下6枚目となり、十両昇進の可能性がある幕下15枚目以内に番付を上げた。

 その後は勝ったり負けたりという土俵が1年半続き、結果的に幕下上位で揉まれた。そして2020年11月場所は自己最高位の西幕下筆頭で迎えたが6勝1敗の好成績を収め、2021年1月場所での新十両昇進が決まった。そして昇進に合わせて四股名を「王鵬」に改名した。

続く