今年の大関候補2025 若隆景
・去年1年に関して
一昨年の3月場所で右膝を大怪我し、3場所連続で休場したので1月場所は幕下での土俵となった。また膝の回復具合が順調だったこともあり、3月場所で十両に上がり、7月場所で幕内に復帰した。入幕後も3場所連続二桁勝利ということで平幕では力の違いを見せつけた。
また怪我に加えて年齢が上がってきたということで相撲の取り口を変えた。以前は右四つとおっつけの相撲を主体に動き回る相撲を取っていた。今はおっつけ主体で「動かない相撲」を取っている。以前の元大関・栃東のようにおっつけながら相手の様子を見て、相手の出方に応じて相撲を取るスタイルである。また栃東より体重は軽いが、技の引き出しは若隆景の方がたくさん持っており、栃東の取り口を自分なりにアレンジしている。
・課題
右膝に関しては問題なさそうなので、今のおっつけ主体の取り口を磨いていくことが大事である。復帰後は上位総当たりの場所は去年の11月場所だけであり、上位力士相手に何が通用し、何が通用しないのかの見極めもしていきたい。
・今後に向けて
1月場所は三役に復帰したが、先場所の相撲を観た限りでは勝ち越しはできそうである。よって二桁勝利を挙げ、大関昇進への起点を作れるかが焦点となる。
また大怪我をする前は三役に定着していたが、軽量力士なので消耗していく流れで怪我をしたように私には見えた。よって三役定着を意識するのではなく、上がれる可能性のある時に一気に上がって欲しいというのが個人的な意見である。古い話だが、二代目増位山は「年齢的にここしかない」という気持ちで大関獲りに臨み、12勝を挙げて場所後に大関に昇進した。また当時の最年長である31歳2か月での昇進となった。ということで増位山のような強かさをもって大関の地位を掴んで欲しい。
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