2020年7月場所個別評価 霧馬山
西前頭3枚目 霧馬山 6勝9敗
自己最高位で初となる上位総当たりの番付となったが6勝9敗で負け越した。初日から上位力士との対戦が続いたが前半戦は3勝5敗で折り返した。そして後半戦は10日目から連敗し、12日目に負け越しが決まった。それでも14日目からは連勝し、2桁の黒星は免れた。
内容に関しては初の平幕上位の番付にしてはよく頑張ったと思う。6日目の大関貴景勝戦は立ち合いから押し込まれるも土俵際でジャンプをしながら左へ回り込んだ。そして両まわしを取って組み止めると一気に寄り切った。対大関戦初勝利となったが身体能力の高さと両まわしを取ると強いところを見せつけた。9日目の関脇御嶽海戦は立ち合いで得意の左四つに組み止めると相手に何もさせず、そのまま寄り切った。また負けはしたものの5日目の大関朝乃山戦は1分を超える大相撲になった。立ち合いで左上手を取り、相手の左上手を許さずに頭をつける絶好の形になった。しかし結局攻めきれず、巻き替えたところを寄り切られた。そして10日目からの4連敗はおそらく上位力士との対戦が続いた疲れが出たのだと思う。結果以前に体の動き自体が良くなかった。このあたりは経験を積みながら稽古を重ね、少しずつスタミナをつけていきたい。
7月場所はよく言えば上位力士相手に実績を作った。その一方で隠岐の海戦、正代戦、そして白鵬戦は全く何もできずに完敗した。身体能力は高いが左四つの相撲はまだまだ未完成である。体重増と左四つの相撲を磨いていきたい。
9月場所は番付が下がるが勝ち越しを期待したい。また同部屋の横綱鶴竜が現役のうちにあらゆることを吸収したい。人間性も含めて全てにおいて手本になると思う。また霧馬山は年齢は24歳と若く、将来が非常に楽しみである。いずれは大関候補に名乗りを上げると思われる。今後の成長に期待したい。
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