2024年5月場所を振り返って 優勝争い 千秋楽 大の里ー阿炎戦

2024年6月7日

 千秋楽は大の里の相撲の前に大栄翔が琴勝峰に勝ち、4敗を守った。これにより大の里が敗れた場合は4人による優勝決定戦ということになった。

 そして大の里と阿炎の一番である。終盤は前に出る相撲で圧倒できており、大の里が断然有利と見ていた。一方の阿炎は昨日は勝ったものの琴櫻に土俵際まで押されており、大の里の出足に対抗できるようには思えない。ただ阿炎は土俵際での絶妙ないなしや引き技を持っており、大の里がそれを過剰に意識した場合は阿炎にも勝ち目が出てくると予想していた。

 相撲は阿炎のもろ手突きを大の里が下からあてがいながら受け止めると右を差し、左はおっつけの形で一気に押し出し、優勝を決めた。大の里は落ち着いていた。土俵際も腰を下ろしており、万全の内容だった。一方負けた阿炎はもろ手で押し込めなかったのが全てである。取組後は「押し負けました。考えすぎちゃった。力を伝えきる前に、圧力が掛かった。速いというか重かった。向こうが強くて、自分が弱かっただけです」と完敗を認めた。阿炎は関脇3場所、小結9場所を務めており、実績のある三役力士である。そんな阿炎の経験を高い身体能力で凌駕しており、先が楽しみというか末恐ろしいとしか言いようがない。優勝決定戦という言葉が軽く吹き飛ぶような大の里の相撲内容だった。

続く