貴景勝は横綱になれるのか? 出世のスピード

 先程も触れたが初土俵から大関昇進までの所要場所数は28場所であり、1958年に定着した年6場所制以降の初土俵力士の中では歴代6位の記録である。平成以降では高卒力士の大関は4人誕生している。朝青龍、栃東、琴奨菊、豪栄道の4人である。そのうち朝青龍が横綱に昇進している。そして4人の初土俵から大関昇進までの所要場所数は朝青龍が22、栃東が43、琴奨菊が58、豪栄道が57である。数字を見ても貴景勝の所要28場所での昇進は朝青龍の数字に近い。ただ朝青龍は大関を僅か3場所で通過し、横綱に昇進している。比べては失礼かもしれないが、貴景勝は大関在位8場所であり、少し停滞している部分はある。それでも年齢は24歳と若い。今までの出世のスピードを見ると、あと一つ上に上がるだけではないかと思ってしまう。技術も大事だが、若さと勢いで横綱に駆け上がって欲しいところだ。