2021年5月場所を振り返って 優勝争い その2

 そして同じく11日目には朝乃山が緊急事態宣言中の4月30日と5月7日に神楽坂のキャバクラを訪ねていたことが週刊文春により報道された。当初は否定していたものの、11日目の取組後協会が師匠同伴で本人を聴取したところ一転して事実を認め、虚偽報告が明らかになった。師匠の判断により12日目より休場となった。

 本人は自覚がなかったのかもしれないが、協会にとっては看板力士が怪我以外で本場所に大きな穴を空けたというのは大問題である。おそらく今後事実関係だけでなく、その背景も含めて徹底的に調べた上で厳しい処分が下されるものと思われる。解雇まではないと思うが、複数場所の出場停止は免れない。どのような処分が下されるのかが注目である。

 また当然ながら終盤の取組編成にも大きく影響した。朝乃山の休場で救われたのはカド番大関の正代である。10日目までは5勝5敗と苦しい星勘定だったが13日目に宝富士を寄り切りで破り、カド番を脱出した。一方正代に敗れた宝富士は西前頭7枚目であり、本来なら大関と対戦する番付ではない。しかし大関にぶつけられ、結果として7勝8敗で負け越した。この部分に関しては宝富士は朝乃山を少し恨んでいるかもしれない。

 さて話を優勝争いに戻すと13日目は貴景勝が遠藤に敗れて3敗となり、照ノ富士との差が再び2となった。貴景勝にとっては非常に痛い1敗である。ということで照ノ富士は14日目に勝てば千秋楽を待たずして優勝が決まる。また遠藤は貴景勝と並んで3敗となり、優勝争いに踏みとどまった。14日目は照ノ富士は遠藤と、そして貴景勝は正代との大関対決となった。

続く