大相撲11月場所個別評価 翔猿

 西前頭4枚目で自己最高位となったが今場所は6勝9敗という成績に終わった。前半戦は上位力士との対戦はほとんどなかったが2勝6敗と黒星が先行した。しかし後半戦は上位力士との対戦で存在感を示した。9日目は全勝の大関貴景勝を叩き込みで破る殊勲の星を挙げた。対大関戦初白星となった。そして13日目は小結で元大関の高安を蹴返しで破った。やはり間隔を空けての攻防に持ち込めば持ち味を発揮できる力士である。結果は負け越しとなったが役力士を3人倒しており、見せ場を作ったと同時に今後の可能性を感じさせる場所だった。

 内容に関しては真っ向勝負の突き押し相撲で勝負していた。十両の土俵を観てきた者としては信じられないくらいである。確かに場所を通しては通用しなかったのは明らかである。しかし前半戦で気持ちがめげなかったのが後半戦の見せ場につながったと思う。今後も突き押し相撲の強化と体重増に期待したい。立ち合いで少しでも押し込めるようになれば相手に焦りが生まれ、貴景勝戦のように勝機が出てくる。また間隔を空けての引き技は翔猿の十八番である。何とかしてこの形に持ち込みたいところだ。

 1月場所は番付を下げるが勝ち越しを期待したい。また上位力士と対戦できるかは微妙なので、時には押し切る相撲も取って欲しい。そして今場所は上位力士相手にはそれなりに相撲を取れることを証明しており、来年は平幕上位定着、そして三役昇進が望まれる。平幕上位に上がれば役力士にとっては厄介な存在になると思うので更なるパワーアップを期待したい。