頑張れ琴太豪! その2

2020年11月22日

 BS大相撲中継で解説者が語っていたが、新十両に近い番付になると兄弟子が積極的に胸を出し、更に稽古をすることで十両に引き上げるみたいだ。琴太豪と同部屋の琴勇輝は十両に上がる前は「稽古で何で俺ばかり指名されるのか」と思っていたらしい。しかし今はそのおかげで関取になれたと感謝している。おそらく琴太豪も胸を出され、ぶつかり稽古で徹底的に鍛えられているものと思われる。

 さてここで琴太豪が所属している佐渡ヶ嶽部屋を紹介したい。佐渡ヶ嶽部屋は1955年に創設された伝統のある部屋である。何より凄いのは1965年1月場所から完全部屋別総当たり制度が導入されたが、その時点で幕内力士を出していた部屋の中で唯一、現在に至るまで幕内力士を絶やしたことがない。現在も若手期待の琴勝峰と琴ノ若がおり、幕内力士が絶えることは当分の間はないものと思われる。

 そして強みはやはり力士数である。関取5人を含む37人は全部屋で最多である。元横綱琴櫻の12代佐渡ヶ嶽がスカウト活動に力を注いだが、それが今も受け継がれている。当然だが人数が多いので本場所の土俵以前に部屋での生存競争に生き残るのが大変である。そして大体どの番付にも佐渡ヶ嶽部屋の力士がおり、層の厚さを物語っている。関取に関していえば琴風、琴光喜、琴欧洲、2代目琴錦などの相撲エリートがいる一方、琴稲妻、琴別府、琴椿、琴弥山などの叩き上げの苦労人もいる。また例外はあるが基本的には外国人や大学相撲出身者は採らない。中卒~高卒を1から徹底的に鍛えるというのが部屋の方針のようである。また怪我などで若くして引退する力士が多いという印象もある。競争が激しい結果であり、仕方がないと言える。一方で丈夫な力士は少しずつ番付を上げ、十両に昇進するケースがある。この傾向は昔と大きく変わってはおらず、丈夫な力士は十両昇進という結果を手に入れやすいシステムなのかもしれない。

続く