貴景勝は横綱になれるのか? 来歴その1

 2021年の話題の一つになるのが貴景勝は横綱になれるのかというのに異論を唱える人はほとんどいないと思う。横綱に上がれば稀勢の里以来の日本出身の横綱となるので注目しないわけにはいかない。それでは貴景勝を紹介したい。

 貴景勝は兵庫県芦屋市出身で常盤山部屋所属である。11月26日に所属する千賀ノ浦部屋が師匠の名跡変更で常盤山部屋へと改称された。身長175センチ、体重183キロであり、突き・押しを得意としている。年齢は24歳である。

 小学校から相撲を始め、父親の英才教育の下でトレーニングをし、大幅に体重を増やした。小学校卒業後は報徳学園中学校に進学し、3年次には中学横綱のタイトルを獲得した。そしてその大会の決勝戦ではのちに大相撲でライバルとしてぶつかり合う阿武咲と対戦している。中学卒業後は角界入門か高校進学かで悩んでいたが、埼玉栄高校の相撲部の山田監督から勧誘されて高校進学を選んだ。そして高校では全日本ジュニア相撲選手権の無差別級2連覇など、多くの大会で抜群の成績を残した。

 高校卒業後は角界入門を希望していた。当初は2014年10月開催の国体終了後に入門する予定だった。しかし「プロへの気持ちが日に日に高まった」という理由で国体を待たずに、同年9月場所で貴乃花部屋に入門し、初土俵を踏んだ。高校在学中に角界入りした力士の前例はあったが、9月場所での入門は異例の早さであり、高校に通いながら本場所の土俵を務めた。貴景勝らしいエピソードである。またライバルの阿武咲は高校を中退して角界に入門しており、多少の焦りがあったのかもしれない。なお高校は2015年3月に卒業した。

続く