2026年9月場所個別評価 霧島

 今場所は綱取り場所だったが8勝7敗という成績に終わった。綱取りに向けてはハイレベルな成績が求められたが3日目に高安に引き落としで敗れ、早くも1敗となった。そして6日目はここまで全敗の義ノ富士に敗れて2敗となり、綱取りが厳しくなった。その後8日目から3連敗し、綱取りは白紙となった。また勝ち越しさえ危ぶまれたものの千秋楽は琴櫻に勝ち、辛うじて8勝目を挙げた。

 内容に関しては対戦相手に研究され、自分の相撲が取れなかった。また相手の持ち味を消す相撲が持ち味だが、研究されたことで逆手に取られた感もある。厳しく言えば横綱に上がれる力がなかったということである。

 私的には前半戦で2敗した内容が良くなかったと思っている。高安戦は右カチ上げから突き起こされ、左へ回り込んだものの、反撃して突いて出ようとしたところを引き落とされた。回り込んでいる時点で劣勢に立たされており、下からあてがって受け止めるくらいでなければ綱取りの力士としては物足りない。よって必然の黒星と言える。そして6日目の義ノ富士戦は左を差し、右はおっつけて寄り詰めたものの体を入れ替えられたが何とかこらえて残した。そして今度は両廻しを引き付けて寄り詰めたが右上手投げでねじ伏せられた。自分の形は作れており、それでも寄り切れなかった部分で不満が残った。また前に出る圧力が強くならない限り、横綱昇進は厳しいと言わざるを得ない。逆を言えば弱点を突いた高安と義ノ富士が素晴らしい相撲を取ったということである。おそらくこの2敗は精神的なダメージも大きく、その後の連敗につながったと見ている。しかし綱取り自体が厳しく、何度もこのような光景を見てきているので結果に関しては驚きではない。

 来場所は出直しとなる。簡単ではないと思うが、気持ちを切り替えるしかない。また優勝すれば再度綱取りとなるので悲観することはない。いつものように優勝を目指して頑張ればいいだけのことである。年齢は30歳であり、今まで取ってきた相撲に磨きをかけていくことが大事である。そして気持ちは新たにして臨みたい。