未完の大器! 湘南乃海 部屋の紹介 その2

 高田川部屋は個人的には非常に大好きな部屋である。なぜなら師匠が個性的だからである。部屋の特徴としてはまずモンゴル人は採らない。そして大学相撲出身力士も採らない。入門前は相撲以外のスポーツで活躍した人を多く採り、入門後に一から指導して育てるという方針である。部屋の関取で相撲経験者は輝だけであり、全員が中卒での入門である。また厳しい指導の賜物なのかもしれないが、相撲に安定感があり、長期間にわたって活躍している印象がある。その一方で全く稽古をしない日も設け、土俵に輪を作って弟子の疑問を聞き、その場で技術指導をするといったこともあるようだ。師匠でありながら弟子と一緒に勉強しようという姿勢がほほえましい。部屋の力士の相撲を観ても引いたりいなしたり、小細工する力士はほとんどいない。おそらくそのあたりも厳しく指導しているのだと思う。四つ相撲にしても押し相撲にしても正攻法の相撲を取る力士が多い。

続く