2026年7月場所を振り返って 安青錦優勝に関して

 2026年7月場所は大関復帰を決めた関脇安青錦が3度目の優勝を果たした。本割で熱海富士に敗れたものの、霧島を含めた優勝決定巴戦を制した。成績は12勝3敗だった。

 優勝決定戦は得意としており、初優勝は豊昇龍を、2度目は熱海富士を破って優勝している。今回は初めて優勝争いのトップで千秋楽を迎えたが、本割で敗れた。ただ前日に本人は「いろいろなパターンに対応できるように」と想定しており、準備できていたあたりはやはり頭がいい力士である。

 特例での大関復帰を決めたのは8例目だが、優勝で飾ったのは初である。以前は2019年7月場所で貴景勝が優勝決定戦まで駒を進めたことがあったが、その時も凄いと思ったことを覚えている。普通なら大関復帰が決まったところで力が抜けてもおかしくない。しかしそこで満足せずに優勝を目指し、実際に優勝したのだから恐れ入る。能力だけでなく、人並外れた精神力がなければできないことである。おそらくだが大関特例復帰を果たした場所で優勝する力士は当分出てこないと私は思っている。

 また自身が初優勝を遂げた去年の11月場所以降5場所連続で12勝3敗の決着であり、史上最長を更新した。戦国時代を象徴するデータである。

続く