これぞ理想の横綱! 照ノ富士 体作りの重要性
また記者が「特に参考だったのは誰のどんな技なのか」と聞いたところ、しばらく考えてから答えが返ってきた。「誰かってのはないね。その人に合っている技でも、自分に合っていなかったら意味がない。大切なのは自分がどういう相撲を取るかだから」。そして「技、技っていうけど、技だけじゃ勝てない。まず体を作らないと。技はあるけど体がダメだから勝てない力士はいっぱいいるでしょ」と続けた。
確かに照ノ富士の技というのは映像を見て研究しているとは思うが、そのまま真似たのではなく、自分なりに応用して技を繰り出していた印象がある。やはり映像を見るだけでなく稽古をしながら自分に合ったものを磨いていたのだと思う。また自分自身を客観的に見つめられるというのも照ノ富士の優れた部分であり、誰にでもできることではない。
そして下半身を鍛えるには四股がうってつけである。しかし腰を痛めたため、長く踏めない。そこで専門家と相談して、四股以外で下半身を鍛える方法を工夫したようである。
恵まれた才能だけでなく頭も良く、精神力も人一倍強い。その上横綱として受けて立つ相撲を取った。品格まで備えており、改めて素晴らしい横綱だったと実感している。
続く
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