2026年9月場所個別評価 朝翠龍

 今場所は新入幕であり、東前頭15枚目だったが8勝7敗で勝ち越した。序盤は3勝1敗と好スタートを切った。しかしその後は黒星が増え、11日目に7敗目となった。その後は踏ん張り、千秋楽は獅司を寄り切って勝ち越しを決めた。

 それでは朝翠龍を紹介したい。朝翠龍は大阪府四条畷市出身で高砂部屋所属であり、年齢は26歳である。また身長175センチ、体重120キロであり、押しを得意としている。兄は同じく高砂部屋に所属している朝紅龍であり、史上14組目の兄弟幕内となった。

 内容に関しては左を差しての速攻相撲で白星を挙げていた。初日の千代翔馬戦は当たってすぐに左前廻しを取ると千代翔馬が右上手を取った瞬間、右を巻き替えながら前に出て一気に寄り切った。また兄の朝紅龍から水をつけてもらい、勝ったことで朝紅龍に力水をつけた。その朝紅龍も勝って勝ち名乗りを受けた。天国の母親だけでなく、父親もさぞかし嬉しかったに違いない。

 また後で知ったが、5日目の翔猿戦の立ち合いで相手の頭が左目を直撃したみたいだ。最初の数日間は前が全く見えなかったようであり、連敗の一因と言えそうだ。それでも終盤は気迫と執念を見せ、勝ち越しに結び付けた。13日目の一山本戦は押し込まれながらもこらえると再度押し込まれ、土俵を飛び出しながらも右に叩いて這わせた。物言いが付いたが軍配通りとなった。14日目の大青山戦は1分を超える長い相撲となったが頭を付けて廻しを与えず、最後は左下手投げで崩して押し出した。そして千秋楽の獅司戦は鮮やかな速攻相撲で8勝目を挙げた。

 場所後の検査で左眼窩内側壁骨折が判明し、秋巡業を休場していたが10月13日から合流した。相撲を取る稽古は控え、無理しない程度に体を動かしていたようである。幸い手術の必要はなく、経過は良好のようだ。

 11月場所は自己最高位を更新し、西前頭13枚目となった。再度の勝ち越しを期待したい。幕内最軽量であり、少しずつ増量していきたいところだ。まずは兄のように幕内に定着することが目標となる。