2026年3月場所個別評価 出羽ノ龍
今場所は東十両10枚目だったが11勝4敗で初の十両優勝を果たした。序盤は1勝2敗だったが4日目から10連勝し、勢いに乗った。千秋楽は尊富士との激しい攻防の末に敗れ、4敗となった。しかし二番後に3敗の若ノ勝が敗れたため、若ノ勝との優勝決定戦となった。決定戦は尊富士に負けた悔しさを晴らすような内容で若ノ勝に勝ち、優勝を決めた。
内容に関しては四つに組んでの速い相撲で白星を量産した。先場所千秋楽の一番で右足首を痛め、2月下旬の大阪入りまで稽古場で相撲が取れなかった。そして「足のこともあるので速く攻めなければいけなかった」ようである。しかし「怪我の功名」とはよく言ったものであり、速い相撲を心掛けたことが快進撃の要因である。元々技量は持っており、あとは厳しい相撲さえ取れればと言う部分だったので、怪我がプラスに働いたと言えそうだ。
また千秋楽に関しては朝から決定戦を覚悟していたみたいである。いつもはタオルを2枚持って行くが、決定戦に備えて4枚持ってきたようだ。そして決定戦の若ノ勝戦は若ノ勝の突き押しを下からあてがってから二本差すと素早い出足で寄り切った。両者ともに気迫が伝わってきたが、決定戦に備えていた分だけ勝利を引き寄せたということかもしれない。
それにしても幕下での5年間は決して無駄ではなかった。下積み期間が長かった分、地力が付いた印象がある。そして十両2場所目での優勝ということで本格化の兆しが見える。元々実力は持っており、十両優勝は驚きではない。
来場所は東十両3枚目となり、新入幕を懸けた場所となる。今場所は大青山と若ノ勝に勝っており、入幕できる力はありそうだ。焦点はやはり速い相撲が取れるかどうかである。また今後に向けても体が大きい方ではないので速い相撲を心掛けたい。そして同部屋の御嶽海はベテランの域に入っており、いずれは部屋頭として部屋を引っ張ることになりそうだ。
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