2026年1月場所個別評価 欧勝海

 今場所は西前頭16枚目だったが10勝5敗の好成績だった。先場所は2日目から8連敗したが今場所は3日目から5連勝して白星を先行させた。そして11日目は錦富士を外掛けで破って幕内で初の勝ち越しを決めた。その後14日目は平戸海を寄り倒し、白星を二桁に乗せた。千秋楽は勝てば敢闘賞受賞だったが熱海富士に敗れ、三賞受賞は逃した。

 内容に関しては右四つに組み止める相撲と投げ技で白星を挙げていた。初日の朝乃山戦は左前廻しを切られたものの寄られた際に左上手を取ってこらえた。その後も寄り立てられたが左に回り込んでの左上手投げで俵を割りながら這わせた。物言いが付いたが軍配通りとなった。4日目の竜電戦は竜電が左に変わって左上手出し投げから右のど輪で押し込み、両上手を取られて寄り詰められた。しかし両下手を取って懸命にこらえると右から鮮やかにうっちゃりを決めた。竜電はうっちゃりで負けるような力士ではなく、身体能力の高さを見せた。そして14日目の平戸海戦は当たってすぐに平戸海に左前廻しを取られて寄り詰められた。しかし左上手を取ってこらえると右を差して寄り返し、土俵の外へ浴びせ倒した。平戸海は三役経験者であり、格上である。そして相手得意の形に持ち込まれながらの逆転勝ちは素直に評価できる。この一番で他の幕内力士の欧勝海に対する見方が変わったかもしれない。

 負けた相撲に関してはやはり13日目の若元春戦である。当たって吸い込まれるように相手得意の左四つ右上手に組み止められると上手を取れないまま成す術なく寄り切られた。この時点で優勝争いに加わっており、抜てきされての初の三役戦だった。また初めての幕内後半戦での相撲となり、雰囲気が全然違ったようだ。そして所作から相手の雰囲気に飲まれましたと語っていた。平幕下位の番付であり、本来なら役力士とは組まれない。よって組まれただけで名誉なことである。そして三役力士との違いを肌で感じることができ、いい勉強になったと思う。この経験を次に生かすとともに稽古に励み、上位力士との差を少しずつ縮めていきたい。

 来場所は自己最高位の西前頭11枚目となったが、再度の二桁勝利といきたい。ただ今度は簡単に廻しを取らせてもらえなくなると思うので、その中でどういった相撲が取れるかがポイントとなりそうだ。今後に向けては前に出る圧力が欲しい。そして前に出る相撲が取れれば上位力士と対戦する番付に上がれそうなので楽しみである。