2025年7月場所個別評価 欧勝海
今場所は東十両3枚目だったが8勝7敗で勝ち越した。前半戦は5勝3敗で折り返した。そして後半戦は14日目は風賢央を寄り切り、勝ち越しを決めた。しかし千秋楽は紫雷に敗れ、星は伸ばせなかった。それでも自己最高位かつ十両上位での番付での勝ち越しは評価できる。
内容に関しては左四つに組み止める相撲で白星を挙げていた。2日目は先場所新入幕の栃大海に引かせる相撲で押し出した。3日目の竜電戦は竜電のぶちかましを受け止めると左を差し、前に出ながら右前廻しを取って一気に寄り切った。また錦木にも勝っており、幕内に上がれるだけの力量を持っているのは確かである。
しかし後半戦は星が伸び悩んだ。理由は二つ考えられる。一つはスタミナ不足である。前半戦は同じく十両上位との対戦が続いており、スタミナを消耗したことが挙げられる。後半戦は前半戦ほど体の動きが良くなかった。そしてもう一つは自分の形になれなかった時の対応である。得意の左四つに組めなかった時にどう対処するか?。特に13日目の日翔志戦は差し手争いで負けての完敗だった。ということで技量的にも新入幕まであと一歩といった感じである。
来場所は改めて新入幕に向けてという場所になりそうだ。ロンドン行きを目標としていたようだが、幕内力士が条件となるので残念ながら叶いそうにない。しかしそこは気持ちを切り替えて臨みたい。十両では力は上位であり、今度は場所を通して力を発揮して欲しい。十両優勝を狙えるだけの力は持っている。あとは怪我が多い印象もあるので怪我には十分気を付けて欲しいところだ。
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