木崎海引退について 受け身その2
3人目は元前頭の朝乃若である。最高位は西前頭筆頭である。現在は年寄・若松であり、高砂部屋付きの親方である。身長176センチ、体重144キロであり、押し相撲を得意としていた。また三役経験がない上に金星もない。ちなみに金星とは平幕力士が横綱に勝つことを言う。不戦勝は金星には入らない。その部分では地味な力士だった。大学相撲出身であり、1990年代~2000年代に活躍した。幕内在位は52場所だが通算連続出場は1145回であり、幕下付出力士では最多である。また怪我に強く、入門してから1度も休場することなく現役生活を終えている。
持ち味は速い相撲だった。そして押し相撲とはいっても最後まで押し切ることは少なく、当たってすぐに引いたり叩いたりすることが多かった。大相撲において引きや叩きは決してほめられたものではない。しかし形がどうであろうと速い相撲、特に突き押し相撲の場合は密着しないので怪我が少なくなるのは当然である。また現役生活を長く続けるためには速い相撲を取るのが不可欠だと私は思っている。朝乃若はその部分で非常に頭が良かった印象である。
続く
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