2025年7月場所を振り返って 三賞に関して

 三賞は殊勲賞は西前頭4枚目の玉鷲と東前頭15枚目の琴勝峰が受賞した。玉鷲は3回目、琴勝峰は初の殊勲賞受賞となった。また玉鷲は三賞選考委員会で高田川審判部長が「技能賞も敢闘賞も当てはまるが、大の里を倒した相撲が印象的」と説明し、殊勲賞となった。そして琴勝峰は優勝すればという条件を満たしての受賞だった。

 敢闘賞は優勝した琴勝峰と新入幕の東前頭14枚目の草野が無条件での受賞となった。また高田川審判部長は「新入幕ながら連日の激しい相撲が凄くいい。賞に価する」とし、千秋楽に勝てばという条件付きで西前頭14枚目の藤ノ川を推薦した。そして一山本を叩き込みで破って10勝目を挙げるとともに敢闘賞受賞を決めた。琴勝峰は2回目の受賞、そして草野と藤ノ川は初受賞となった。

 技能賞は東前頭筆頭の安青錦と草野が挙がり、無条件で受賞した。安青錦は新入幕から3場所連続三賞受賞となり、千代天山、大の里に次いで史上3人目となった。そして技能賞は初受賞である。草野はいきなりの三賞ダブル受賞ということで関係者の高い評価がうかがえる。

 また一山本や熱海富士も場所を盛り上げたが受賞した5人に比べると印象が薄く、人数的にも受賞を逃したのは仕方がないと言える。

続く