2025年7月場所を振り返って 優勝争い 千秋楽 安青錦ー琴勝峰戦 負けた安青錦に関して
負けた安青錦はいい経験になったのではないだろうか。有望株ではあるものの、優勝争いは初めてであり、まだ入幕3場所目である。優勝を逃したとはいえ、悲観することはない。そして3敗に後退して部屋へ戻った14日目の夜、師匠から「お前も人の子だな。怪物と思っていたけれど」と声を掛けられたようだ。そして安青錦が「緊張した」と敗因を語ると師匠に「今この状況にいられることに感謝して、(千秋楽は)勝ってこい」と言われた。すると険しかった安青錦の表情が柔らかくなったという。千秋楽は残念な結果に終わったものの、「いつもの立ち合いができなかった。自分の相撲人生はこれから。来場所こそ経験を生かしたい」と巻き返しを誓った。
ちなみに平幕優勝は過去38例あるものの、横綱に昇進したのは男女ノ川、佐田の山、貴乃花、照ノ富士の4人だけである。また直近に関しても豊昇龍、大の里ともに初優勝は三役に上がってからである。よって上を目指すという意味では平幕優勝はあまり縁起のいいものとは言えない。そう考えると安青錦が優勝を逃したのはかえって良かったのかもしれない。そして本人が言うようにこの経験を次に生かし、看板力士へと駆け上がっていって欲しい。そして1回だけでなく、何回も優勝できるような強い力士になることを期待したい。
続く
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