負けん気の塊! 若碇改め藤ノ川 弟の碇潟(いかりがた)に関して

 碇潟は藤ノ川の弟であり2つ年下で、甲山親方の次男である。また身長174センチ、体重124キロであり、突き、押しを得意としている。出身地は兄と同じく父の出身地である京都府京都市西京区としている。

 埼玉栄高校3年で、昨年10月の国体少年男子で4位となり、高校生初の三段目付け出しの資格を得た。そして父と兄がいる伊勢ノ海部屋へ入門し、2025年1月場所で初土俵を踏んだ。四股名の「碇潟」は京都相撲出身で、後に東京相撲に転じて出羽海部屋へ入門し、明治末から大正にかけて幕内で活躍した碇潟から取った。

 注目は体型である。藤ノ川より一回り大きく、父の現役時代によく似ている。また若碇が藤ノ川に改名したことで碇潟が父の大碇の四股名を受け継ぐ可能性が出て来た。

 三段目80枚目格付け出しデビューから2場所連続で6勝をマークし、5月場所で新幕下となった。しかしその5月場所は3連勝スタートも4連敗して初の負け越しを経験した。ただ対戦相手を見ても負けた4敗のうち2敗は元幕内島津海と幕下ホープの琴拳龍であり、気にすることはない。また今年3月場所は2人、5月場所は3人が幕下付け出しデビューしており、幕下のレベル自体が上がっている。よって幕下での勝ち越しは容易ではないことを付け加えておきたい。そして今場所は東幕下54枚目で迎えている。

 相撲は廻しを取っても相撲が取れるが、背が高くなく、アンコ型の体型なので押し相撲を磨いていくことになりそうだ。気は強そうだが、父や兄とは違って闘志を内に秘めているタイプである。また兄のような派手な相撲ではなく、基本に忠実な相撲を取っているように見える。まだ初土俵から4場所目だが、幕下で揉まれながら少しずつ番付を上げていくことが予想される。そして兄に追いつくことが目標となる。

続く