令和の怪物! 伯桜鵬 強運に恵まれた十両昇進
初土俵の2023年1月場所は幕下15枚目格付出しデビューとなったが、強運に恵まれた。一番相撲は対戦相手の王輝が休場して不戦勝の白星となった。その後も白星を並べ、幕下15枚目格付出し力士としては下田以来史上2人目となる7戦全勝優勝を決めた。
勿論幕下15枚目以内で全勝すれば十両昇進はほぼ確実である。しかし日本相撲協会には「幕下15枚目以内の全勝力士は十両昇進の対象とする。ただし番付編成の都合による」との内規がある。そして先述の下田は十両からの転落者が少なかったこともあり、翌場所の昇進が見送られた。次の場所は膝を悪くしたため負け越し、その後も怪我に泣かされ、十両昇進を果たせないまま引退した。よって悲運の力士として語り継がれている。
ということで落合(伯桜鵬)も幕下に据え置かれる可能性があった。しかし落合は十両に昇進できた。過去幕下15枚目格付出制度ができて以来6力士が2場所で十両昇進していたが、それを上回る史上最速昇進記録となった。
昇進決定後に審判部の親方が語っていたが、幕下上位5枚目以内に好成績の力士が少なかったため上がれたようである。あとは本人の運の良さと話していた。全勝優勝とはいえ、番付運に恵まれたことは確かなようだ。
付出に関しては2023年9月28日の理事会で、幕下10枚目格付出しと15枚目格付出しを廃止し、幕下付出しの力士は全て最下位格とすることを決定した。よって落合のように一場所で十両に上がれなくなった。また今後下田のような力士を出さないためにも幕下15枚目格付出しがなくなったことは私は良かったと思っている。そして落合は実力を発揮すると同時に強運に恵まれたのは否めない。
続く
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