大関候補は誰だ? 2024年9月場所時点 若隆景に関して

 さてもう一人触れたい力士がいる。それは若隆景である。元大関候補であり、関脇を連続7場所務めた実力者である。去年の3月場所で右膝を痛めて手術し、3場所連続休場した。しかし術後の回復は順調であり、番付も戻してきた。7月場所は8場所ぶりの幕内での土俵となったが11勝4敗の好成績を挙げると同時に復調をアピールした。そして9月場所は東前頭7枚目となったがまだ上位力士と対戦する番付ではなく、二桁勝利はクリアしそうである。

 ただ内容を見ると負けた相撲に関しては足がついて行っておらず、回復にはもう少し時間がかかりそうである。復調途上であり、私としては膝に負担がかかるような相撲は取って欲しくないと思っている。本人が言うように下からの相撲を心掛け、調子を上向かせて上位力士と対戦するであろう11月場所に備えたい。

 本領発揮はこれからとなりそうだが、大関に向けては上位力士と対戦した中で二桁勝てるかが目安となる。体重は135キロで軽量力士であり、上位に入ると大型力士が増えるので、その中でどれくらい相撲が取れるか。また大の里、平戸海、熱海富士、王鵬など若手力士が伸びてきており、その間に割って入れるかもポイントとなりそうだ。年齢は29歳であり、12月で30歳となる。上を目指すのであればリミットは来年一杯が目安となりそうだ。番付を上げればお客様を沸かせることは間違いないが、再度大関候補に名乗りを上げるか注目である。

続く