納谷四兄弟について その5

 次男の幸林(たかもり)は中央大学を卒業し、2020年3月場所に初土俵を踏んだ。四股名は鵬山(ほうざん)である。1月場所の番付は序二段西筆頭である。年齢は23歳である。

 母の美絵子さんによると気の優しい性格のようだ。そして指導的才能を持っているらしい。四兄弟の中で唯一大学を卒業しているが、大学時代は団体戦のメンバーに入れなかったので角界入りを周囲に反対されたみたいだ。しかし反対を押し切っての角界入りとなった。こういったあたりに強い意志を感じる。大相撲は一般は23歳未満、そして社会人や大学のアマチュア大会で一定の成績を残した人は25歳未満という条件があり、角界で力を試したいのであれば選択は間違っていないと思う。大学を卒業して社会人になるも大相撲への未練が捨てきれず、年齢制限ギリギリになって入門する人も時々見かける。

 身長185センチ、体重155キロであり、立派な体格をしている。そして風貌が父の貴闘力にそっくりである。相撲は突き押しを得意としている。入門後は2場所連続で6勝を挙げ、去年の11月場所で三段目に昇進するも3勝4敗で負け越した。大卒で入門して関取になるような力士の多くは負け越し知らずで幕下までは昇進するので、その部分で言えば関取は少し厳しいかもしれない。ただ角界入りして1年も経っていないので今後の活躍を期待したい。当面の目標は幕下昇進である。

続く