納谷四兄弟について その6

 三男の幸之介が1月場所に新十両となった王鵬である。そして四兄弟の中で一番注目されていたのが三男である。小学校1年から地元の相撲道場に通い、4年次には全国大会で準優勝の成績を残した。そして埼玉栄高校では3年次に国体少年の部の個人と団体の両方で優勝した。初土俵は2018年1月場所であり、高校卒業を待たずに初土俵を踏んだ。四股名は本名の「納谷」となった。同期には現在幕内で元横綱朝青龍の甥の豊昇龍がいる。

 入門後は2018年3月場所で序ノ口優勝を果たすと序二段、三段目も1場所で通過し、同年9月場所に幕下に昇進した。しかし9月場所は3勝4敗と入門後初めて負け越した。しかし翌11月場所は勝ち越して幕下に復帰すると一気に番付を上げ、2019年7月場所は西幕下6枚目となり、十両昇進の可能性がある幕下上位の番付となった。そして3勝4敗と負け越すと十両昇進を前に一進一退の土俵が1年以上続いた。しかし2020年11月場所は西筆頭で6勝1敗の成績を収め、1月場所での新十両昇進を決めた。そして昇進と同時に四股名を「王鵬」に改名した。四股名は王鵬が幼少期の頃に師匠が考えたものみたいだ。「大鵬」の四股名は一代年寄として使われているので残念ながら名乗れない。「王鵬」として実績を積み上げてほしい。

続く。