貴景勝は横綱になれるのか? 最後に
貴景勝の本名の「貴信」の貴は父が当時現役の横綱だった貴乃花から一字取ったものである。そして貴信少年は貴乃花部屋に入門。師匠の貴乃花親方は協会から追い出される形で退職したが、大関で優勝し、遂に貴乃花と同じ地位に上がれるところまで来た。そして優勝インタビューで「強ければ勝つし、弱ければ負ける」と語っていたが、貴乃花が現役時代に「弱いから負けるんです」とよく言っていたことを思い出す。やはり考え方は貴乃花によく似ている。ただ貴景勝は体裁を取り繕うことができる。その分だけ貴景勝の方が大人である。また私は貴乃花や貴景勝のようなストイックな考え方は嫌いではない。最近はこのような思考が失われつつあるのでこういった考え方自体が貴重である。
あとは年齢は24歳と若いが身長175センチ、体重183キロという体型である。普通に考えれば長く相撲を取れる体型ではない。それだけになるべく早い時期に横綱に上がって欲しいところだ。同じ大関でも体格に恵まれている朝乃山とは置かれている状況は全く違う。
確かに横綱に上がったとしても白鵬のように長く横綱を務めることはできないかもしれない。しかしそれはあくまで見ている側の理想である。稀勢の里をはじめ、短命横綱は過去に何人もいる。私は横綱に上がることに意義があると思っている。日本出身の横綱は稀勢の里の前は三代目若乃花までさかのぼる必要があり、20年以上前のことになる。現在の2横綱もモンゴル出身であり、日本出身の横綱が望まれる。
早く上に上がらなければと焦る必要はないが、横綱になれる可能性のある力士が大関で停滞していても仕方がない。1月場所後とまでは言わないが、今年中の横綱昇進を期待したいところだ。本人もそのつもりで相撲を取っていると思うので頑張って欲しい。
終わり
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