大の里の今後を占う 師匠の紹介 元横綱・稀勢の里に関して

 二所ノ関親方は第72代横綱稀勢の里である。体格に恵まれていた上に体が柔らかく、早くから横綱の期待が高かった。そして18歳3か月の若さで幕内に昇進した。その後2006年11月場所では19歳と11か月で小結となった。しかしその後が時間がかかった。大関に昇進したのは2012年1月場所であり、5年かかった。そして横綱に昇進したのは2017年3月場所であり、ここも5年を要した。安定感はあるもののハイレベルな成績は残せず、結果として白鵬の一強を止めることはできなかった。また同じくモンゴル勢の日馬富士と鶴竜にも先を越され、横綱に上がられた。モンゴル勢には敵わなかったものの、最後は一矢を報いて横綱昇進を決めたとういう印象である。2017年1月場所後に横綱に昇進し、日本出身力士としては1998年5月場所後に横綱に昇進した若乃花以来19年ぶりとなった。また2003年1月場所で引退した貴乃花以来14年間途絶えていた日本出身横綱となった。その意味では時間はかかったものの、横綱に昇進し、ファンの期待に応えたのは私は偉かったと思っている。

 しかし横綱昇進時がピークだった。2017年3月場所は13日目に左肩を痛めながらも奇跡的な逆転優勝を果たした。しかしその代償は大きく、その後は優勝できないまま2019年1月場所限りで現役を引退した。個人的には横綱としての役割は期待していなかった。ゲームのように横綱に昇進してそのままおしまいという流れとなったが、横綱に上がれたことに意味があるし、意義がある。そしてモンゴル包囲網をかいくぐっての昇進はもっと評価されるべきだと思っている。

 注目は引退後である。現役引退後2020年春に早稲田大大学院に入学し、部屋を興す過程でスポーツマネジメントなどを学んだ。そして論文では相撲部屋に土俵を複数設けて稽古の効率化を図るなど、新たな部屋運営法を提案した。そしてまとめ上げた修士論文が最優秀論文として表彰された。

続く