大の里の今後を占う 意識の高さ
期待できるのは能力だけではない。津幡小を卒業後、新潟県糸魚川市の能生中に進学した。地元に残っても相撲を取れる環境だった。しかし県外に出ることを決めたのは「相撲だけに集中する」ためだ。また元横綱稀勢の里が率いる二所ノ関部屋を入門先に選んだのもそのためである。多くの相撲部屋が両国近辺に構えているのに対し、同部屋は茨城県阿見町にある。両国国技館までは電車で約1時間半かかり、東京23区と比べれば決して便利とは言えない環境を自ら選んだ。大の里は「遊びたいっていう気持ちはあるけど、欲は捨ててきた」と覚悟を持っている。確かに日体大OBの元嘉風の中村親方や白熊の存在を頼ってという部分はあったかもしれない。しかしいずれも師匠ではなく、他の部屋に入門しても全くおかしくないところである。しかし敢えて二所ノ関部屋を選んだあたりに自分の考えをしっかり持っていることが伝わってくる。
続く
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