2024年3月場所個別評価 大奄美

 今場所は西前頭16枚目であり、6度目の入幕となったが7勝8敗で負け越した。4連敗スタートも5日目からは6連勝し、白星が先行した。そして13日目に7勝目を挙げるも終盤は連敗し、負け越しが決まった。

 左膝を痛めており、得意の右四つにこだわらずに構わず前に出る相撲で白星を挙げていた。怪我の功名とはよく言ったものである。確かに膝を痛めているのはマイナス要素である。しかし勝つためには前に出るしかなくなったので攻めが速くなった。しかも体重188キロの巨体である。一気に前に出られたら相手も成す術がなくなる。以前は右の差し手ばかりにこだわっており、巨体を活かせていなかった印象がある。しかし今場所は得意の四つに組んでから前に出るのではなく、前に出てから自分の形を作っていた。12日目の佐田の海戦の取り直し前の一番は一気に寄ったところを土俵際で突き落とされた。本来なら詰めの甘さを指摘されてもおかしくないが、膝を痛めているので今後もこういう姿勢で相撲を取り続けることが大事である。

 5月場所は十両に陥落し、東十両筆頭となった。私的には幕内に残留できると思っていたので少し残念である。しかし勝ち越せばほぼ幕内復帰できる位置なので悲観することはない。相撲に関しては確かに前に出るだけで勝てるほど甘くはない。しかし前に出なければ勝てないのもまた事実である。また元々相撲が上手い力士なので前に出てから差し身の良さを活かすといったこともできると思う。今場所のような相撲に徹し、勝ち越しての幕内復帰を期待したい。