館内を盛り上げる男! 翠富士 来歴その1

 翠富士は静岡県焼津市出身で伊勢ヶ浜部屋所属であり、年齢は27歳である。そして身長171センチ、体重117キロであり、押しと肩透かしを得意としている。小学校の時から相撲に打ち込み、5年生の時にわんぱく相撲の全国大会に出場した。中学校時代は一年次に全国中学校相撲選手権(全中)に出場した。しかし夏休みから遊びに興じるようになって相撲の稽古はしなくなり、学校にも通わなくなった。しかし飛龍高校相撲部の栗原監督に導かれて中学3年から相撲の道に戻った。そして部員二名ながらも団体戦では全中で8強入りを果たした。

 飛龍高校進学後は二年次にインターハイで佐藤貴信、後の貴景勝を破って埼玉栄高校の四連覇を阻む星を挙げ、団体3位に入賞した。しかし三年次は怪我のため実績を残せなかった。

 高校卒業後は近畿大学経営学部に進学し、一年次には全国学生相撲個人体重別選手権大会100キロ未満級で優勝の実績を残した。しかし二年次に相撲部を退部し、大学も退学した。大学退学後は帰郷したが、故郷まで伊勢ヶ浜親方がスカウトのため来訪し、入門を受け入れた。

 2016年9月場所で、20歳で初土俵を踏んだ。同期では同部屋で同じく近畿大学を二年で中退した錦富士がいる。2016年11月場所は序ノ口、2017年1月場所では序二段の優勝決定戦で錦富士と対戦し、いずれも敗れた。そして同年5月場所で幕下に昇進後は幕下の番付に定着した。

 幕下では勝ったり負けたりの土俵が続いていたが2019年5月場所は西13枚目となり、初めて十両に上がれる可能性のある番付となった。そして5月場所で勝ち越すと幕下上位に定着した。その後2020年1月場所は東幕下2枚目で5勝2敗とし、場所後の番付編成会議で翌3月場所での新十両昇進が決定した。静岡県出身者では2013年3月場所の栃飛龍以来7年ぶりの新十両誕生となった。また飛龍高校からは3人目の関取誕生であり、焼津市からは片山以来2人目となった。

続く