2024年1月場所を振り返って 優勝争い 11日目 大の里ー豊昇龍戦
11日目の主役も前日同様大の里だった。対戦相手は豊昇龍である。豊昇龍は馬力があるタイプではない上に右膝を痛めており、大の里が電車道で持って行くことも十分考えられた。しかし結果は違った。大の里のかち上げを読んだ上で左前廻しを取り、大の里の動きを止めた。しかし大の里は右を差すと一気に前に出た。すると豊昇龍は右から下手投げを打った。自らの体も転がったがそれより早く大の里の体が転がった。大の里は前に出たものの、冷静に見れば豊昇龍は左前廻しを取った後に右でも廻しを取っており、その点では豊昇龍の完勝と言っていいと思う。そして豊昇龍は下手投げが得意の力士でもある。大の里が悪い相撲を取った訳ではないが、豊昇龍の方が一枚も二枚も上手だった。流石は大関である。一方の大の里は昨日に続いて役力士の強さを実感したはずである。まだ新入幕であり、全てが勉強である。
平幕の阿武咲は照ノ富士との2敗対決に敗れ、3敗に後退した。11日目終了時点で1敗は琴ノ若一人であり、2敗は照ノ富士、霧島、豊昇龍の3人となった。平幕の二人は3敗に後退し、優勝争いは役力士の4人に絞られたと言ってもいいと思う。横綱もおり、引き締まった場所になってきた。
続く
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