祝! 美ノ海新入幕 部屋の紹介

 さて美ノ海が所属する木瀬部屋を簡単に紹介したい。元幕内肥後ノ海が所属していた三保ヶ関部屋から分家独立し、2003年12月1日に創設した。部屋は土俵が三面あり、冷暖房を設置している他、稽古場をビデオ撮影できるなど設備は充実しているみたいだ。また多くの大学相撲経験者を弟子に迎え入れ、今でも力士が20人以上在籍するなど角界有数の大部屋である。

 最近は幕内優勝経験者の徳勝龍や明瀬山が引退したが、それでも11月場所現在、美ノ海を含めて関取が6人いる。その全てが大学相撲出身であり、宇良と志摩ノ海を除く4人が日大出身である。やはり師匠が日大出身ということで日大閥が強いと言っていいと思う。また関取が多数いることもあり、美ノ海にとっては稽古環境に恵まれており、わざわざ出稽古に行く必要はなさそうだ。業師の宇良、カザフスタン出身で将来性のある金峰山、右四つ得意で上手さが光る英乃海、押し相撲が得意の志摩ノ海、左四つのスペシャリストの紫雷など相撲の取り口もバラエティーに富んでいる。こういう環境で稽古をしていれば自分の相撲の持ち味や欠点が分かってくるはずである。

 また話によると師匠が上下関係にうるさくないというのも多くの力士が入門してくる理由の一つみたいだ。特に横のつながりが強い大学相撲の世界から縦社会の大相撲へ入門するとなるとそれだけで戸惑ってしまう人も多くいると思う。その意味では追手風部屋もそうだが師匠が大学相撲出身者だとその気持ちが分かっており、心強いというのもありそうだ。ということで木瀬部屋の勢力が衰えるということは当分ないと私は見ている。

続く