徳勝龍引退について 来歴 その5

 しかし年齢には勝てず、頑張りもここまでだった。翌3月場所は4勝11敗と負け越し、再び幕下への陥落が決まると陥落後も二場所連続で負け越し、9月場所は東幕下37枚目まで番付を下げていた。本来ならすぐに引退したかったのかもしれないが親方株に空きがなく、空くのを待っていた可能性がある。そして9月場所3日目の9月12日に日本相撲協会から現役引退と年寄「千田川」の襲名が発表された。そして9月13日の引退会見では師匠の木瀬親方から「30歳を過ぎてからは、まだ老け込むのは早いと言われていて、それが励みになって頑張ってきました」と語ると涙を流し、隣で聞いていた木瀬親方の目からも涙がこぼれた。そして思い出の取組としては2020年3月場所6日目の鶴竜から金星を獲得した一番と、幕内最高優勝を果たした2020年1月場所14日目の正代との1敗対決を挙げた。

続く