千代の国引退について 私が観た印象その2

 あとは私は千代の国の関係者ではないのだが、それでも観ていてハラハラする相撲が多かった。一番の要因はやはり残り腰である。無茶な動きをするだけに、相手の動きによっては大怪我をするような相撲を取っていた。また残り腰だけでなく、突き押しの中でも相手をかく乱するような相撲を取っており、正攻法の突き押しではなかった。一番ハラハラしていたのはやはり師匠の九重親方だったのではないだろうか。数々の怪我を目の前で見てきており、大怪我をする前に引退を決断してくれて良かったと思っているかもしれない。それでも激しい相撲、無茶な相撲が千代の国の魅力だった。このような力士は私は過去に記憶がない。また今後も出て来ないと思う。最高位は平幕止まりだったが、相撲ファンの記憶に残るのは間違いない。

続く