次の大関候補は誰だ? その4

2020年11月22日

 3人目は大栄翔である。大栄翔は埼玉県出身で追手風部屋所属であり、年齢は26歳である。身長181センチ、体重162キロであり、突き・押しを得意としている。今年7月場所は11勝を挙げ、9月場所は新関脇となった。しかし5勝10敗という成績に終わり、11月場所は西前頭2枚目という地位となった。

 9月場所は負け越したとはいえ、7月場所は三役で2桁勝利を挙げ、大関昇進への起点は作った。また去年3月場所以降は平幕上位以上に定着しており、1場所ごとに着実に力を付けてきている。勝敗に関しては上位力士には強い一方、平幕力士には弱いという傾向がある。

 私のイチ押しの大関候補は大栄翔である。御嶽海は精神面の弱さがあり、照ノ富士は膝に爆弾を抱えている。しかし大栄翔は相撲を観た限りでは精神的な弱さは見られない。また入門以来休場がなく、体は丈夫である。そして元々は四つ相撲が得意だったが師匠からの助言で相撲の取り口を押し相撲に変えている。ということで突き押し相撲のキャリアはまだ浅く、完成されているとは言えない。その点でまだ伸びしろがある力士である。

 以前はいなされたり叩かれたりすると大きくバランスを崩していたが、最近はしっかり残せるようになってきている。また相手のスピードにも対応できるようになってきた。相撲内容に関しては特にこれといった課題はない。とにかく稽古をして突き押し相撲を磨くと同時に足腰を鍛えるだけである。理想は現八角理事長であり、元横綱北勝海の相撲である。立ち合いのぶちかましからののど輪押しで相手を一気に押し込む。激しい攻撃相撲を期待したい。

 11月場所は勝ち越しではなく、2桁勝利を挙げ、1場所での三役復帰が望まれる。その後は大関昇進に向けては2桁勝利が求められる訳だが、大栄翔に関しては星勘定は気にする必要はない。突き押し相撲の精度が上がり、完成されてくれば自ずと大関昇進が見えてくる。また高卒であり、下積みが長いのも魅力である。将来性も含めて大関に昇進できる要素は揃っており、更なる成長が楽しみである。

続く