2023年7月場所 大関に上がれるのは誰か? 最後に

 現時点で序盤の5日間が終了したが豊昇龍と大栄翔は4勝1敗、そして若元春は3勝2敗となった。若元春は5日目は好調の錦木相手に立ち合いから左前廻しを取られ、そのまま一気に寄り切られた。一方的な内容で負けており、大関を狙う力士としては物足りなさが残った。また序盤での2敗であり、星勘定的にも大関獲りは厳しくなったと言える。ただ大関獲りを除けば序盤が終わったところであり、悲観することはない。まずは自分の相撲を取ることに集中し、勝ち越し、そして二桁勝利を狙いたい。

 一方好スタートを切ったのが大栄翔である。負けた錦木戦を含めて内容は悪くなく、このままの調子でいけば目安となる11勝はクリアできると見ている。あとは中日に向けて白星を挙げながら調子が上がってくるかどうかが焦点となりそうだ。決して簡単ではないが大関に上がれる実力は持っており、あとは結果を出すだけである。

 豊昇龍も前に出る相撲は取れており、内容は悪くない。そして先場所以上に調子が良さそうである。12勝というハードルは決して低くないが、今場所のここまでの内容なら決して不可能ではない。あとは終盤の霧島戦と関脇との対決が鍵を握りそうである。今場所で上がれなくても次があるので焦る必要はないが、上がれるのであれば上がっておきたいというのが現在の心境だと思う。横綱の休場も豊昇龍にとっては追い風になりそうな気がする。

 結果はどうなるかは分からないが、今場所は照ノ富士と貴景勝が休場しており、看板力士の誕生が待たれる状況である。それを考えると一人、もしくは二人大関に上がって欲しいというのが私の願いである。そして協会幹部の願いでもあると思う。ただ小結以下にも期待の若手力士や実力者がひしめいており、簡単にはいかないはずである。今場所に関しては優勝争いだけでなく、大関昇進を懸けた争いも熱くなりそうだ。いつもの場所以上に盛り上がるのは確実であり、どういう結末を迎えるのか非常に楽しみである。

終わり