宇良関取復帰について その2

2020年11月22日

 新入幕の場所は8勝7敗で勝ち越した。そして2017年5月場所は11勝4敗の好成績だったが予想された技能賞はもらえなかった。おそらくだが宇良の相撲は正攻法の押し相撲ではなく、その部分を嫌う親方衆がいたものと思われる。個人的には分からないことはない。ただそれが宇良の相撲であり、評価されなければ仕方がない。宇良本人は受賞できず、がっかりしていたみたいだ。

 そして同年7月場所は東前頭4枚目に自己最高位を更新した。また初めて横綱と対戦し、9日目は日馬富士をとったりで破り、初金星を挙げた。インタビューで涙を流していたがこの日が角界に入ってからの宇良の最大のハイライトである。結局この場所は7勝8敗で負け越した。またこの場所では10日目に高安に敗れた際に右膝を痛めた。おそらく高安戦だけでなく、それまでの疲労の蓄積が原因と思われる。宇良の相撲が悪いわけではないが宇良を観ていると、しっかりと地力を付けた上で番付を上げていかないと怪我をしやすくなるというのがよくわかる。その意味では番付は現時点での力士の実力を示しており、よくできていると思う。

 さて9月場所でとうとう右膝の痛みが限界に達した。2日目の貴景勝戦に敗れた際に痛め、車椅子で花道を下がった。右膝前十字靭帯を断裂し、3日目から休場。手術を行い、6場所連続で休場した。そして再出場したのは2018年9月場所だった。番付は三段目91枚目まで下がっていた。9月場所は6勝1敗と健闘し、翌11月場所は7戦全勝で三段目優勝を果たした。

 翌年1月場所は西幕下23枚目まで番付を戻したが5番相撲で豊昇龍に掛け投げで敗れた際に再び右膝を痛め、自力で歩行できなくなった。病院での診断は右膝前十字靭帯損傷の再発であり、6番相撲から休場した。心が折れそうな怪我の再発だったが場所後の2月4日、宇良は決意を述べ、現役続行を表明した。誰が見ても精神的に辛い状況だが、宇良を支えたのは現幕内で兄弟子の志摩ノ海のようだ。私はなるほどと思った。

続く