2022年5月場所を振り返って 優勝争い その4

 14日目。まず土俵に上がったのは隆の勝である。対戦相手は幕内での対戦成績が7戦全勝の霧馬山だった。相撲は隆の勝が立ち合いから押し込むも霧馬山が左を差して応戦した。そして霧馬山が前に出ながら左外掛けにいったがバランスが崩れたところを隆の勝が突き落とした。これで3敗を守って千秋楽となったが本来の動きではなく、霧馬山の強引な外掛けに救われた部分もあった。

 次に土俵に上がったのは佐田の海である。大栄翔戦だったが異例の手拍子が起こる中での立ち合いとなった。相撲は立ち合いから押し込まれ、左を手繰り、懐に入ろうとしたがそこを叩き込まれた。佐田の海には悪いが大栄翔は格上であり、この結果は仕方がない。しかし本人もそれは分かっており、取組後は冷静に自己分析をしていた。これで佐田の海は優勝争いから後退した一方、大栄翔は4敗を守り、優勝争いに残った。

 最後に照ノ富士が土俵に上がった。正代戦だったが立ち合いから左前廻しを取ると一気に寄り切った。全く相手を寄せ付けない内容であり、膝の不安も全く感じさせなかった。千秋楽に向けてしっかりと調子を上げてきた。14日目終了時点で3敗が照ノ富士と隆の勝の2人。そして4敗が大栄翔と佐田の海の2人となった。

 千秋楽は14日目の取組終了後に取組が組まれるが照ノ富士は14日目に負け越した大関御嶽海と対戦。そして隆の勝は4敗の佐田の海との対戦となった。また自力優勝の可能性はないものの、4敗の大栄翔は7勝7敗で勝ち越しを狙う志摩ノ海との対戦が決まった。

続く