令和の怪物! 伯桜鵬 伊勢ヶ浜部屋への転籍
2024年1月に幕内・北青鵬の後輩力士に対する暴力行為について日本相撲協会に通報があり、コンプライアンス委員会による調査が行われた。その結果北青鵬は「引退勧告相当」とし、理事会前に提出された引退届を受理した。また師匠の宮城野親方は「二階級降格」と「報酬減額20%3か月」の懲戒処分となった。その上宮城野親方は「師匠としての素養、自覚が大きく欠如している」と理事会で確認されたということで同年3月場所後に宮城野部屋が消滅し、3月28日に受け入れ先が伊勢ヶ浜部屋に正式に決定した。期間は同年4月から無期限となり、場所ごとに伊勢ヶ浜親方と浅香山親方から報告を受けることになった。
結果としては部屋が吸収される形となり、本人に非はないものの、窮屈な思いをしているのは想像に難くない。宮城野親方に加えて伊勢ヶ浜親方と照ノ富士親方がおり、伸び伸びできなくなっているのは確かだと思う。
しかし個人的には転籍は良かったと考えている。なぜなら今年1月場所で引退した照ノ富士をはじめとして伊勢ヶ浜部屋の関取を間近で見ることができたからである。また横綱だけでなく尊富士、熱海富士、翠富士、宝富士、錦富士は幕内力士という肩書だけでなく、地力を備えている。稽古場を見ることで力士に対する見方が変わったものと思われる。特に熱海富士は右四つ、宝富士は左四つという型を持っており、その技量は伯桜鵬が及ぶレベルではない。そのことが分かっただけでも収穫である。また伊勢ヶ浜部屋の力士を見て自らの方向性が決まったのではないかと勝手ながら想像している。伊勢ヶ浜部屋で揉まれてきた経験は今後必ず生きてくるはずである。
続く
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