2024年5月場所を振り返って 優勝争い 9日目~11日目

 9日目は1敗の二人が敗れ、早くも1敗の力士がいなくなった。2敗は琴櫻、大の里、御嶽海、湘南乃海、宝富士の5人であり、3敗で7人が追いかける展開となった。

 10日目は2敗力士5人のうち琴櫻と御嶽海が敗れ、2敗は大の里、湘南乃海、宝富士の3人となった。3敗力士は7人おり、流れ次第では優勝ラインが4敗になる可能性もあり、ますます大混戦の様相を呈してきた。

 11日目は大の里は豊昇龍に下手投げで敗れ、3敗に後退した。そして残りの2敗力士は直接対決となり、湘南乃海が小手投げで宝富士を破り、単独トップに立った。また3敗で琴櫻、大の里、大栄翔、御嶽海、欧勝馬、宝富士の6人が並んだ。

 本来ならこの時点で単独で先頭に立ったので湘南乃海に注目したいところである。しかし師匠の高田川親方が、いなしと叩きで勝つ相撲が多い一方、前に出て勝つ相撲が少ないと指摘していたように、観ている方はあまり盛り上がってこない。少なくとも私にはワクワク感といったものはなかった。

 また湘南乃海は自己最高位は前頭5枚目であり、役力士を倒した実績がない。単独トップに立ったので審判部は当然強い相手をぶつけてくる。12日目は阿炎との割が組まれた。三役力士との対戦であり、優勝争いとともにその真価が問われる一番となった。

続く